治療と暮らしその人らしい輝きを私たちは応援します
治療と仕事の両立に悩み、その能力を発揮しきれていない、がんサバイバーの方々がいます。
私たちは、そうした方々が治療と両立しながらその能力を最大限に発揮し、社会の貴重な担い手として活躍し続ける未来を目指して設立されました。これは、個人の尊厳を守ると同時に、人材不足という社会課題に対する一つの解であると確信しております。
この活動にご賛同いただき、共に団体の礎を築いてくださる法人会員を募集しております。

企業連携によって共に目指す未来
がんサバイバー支援がもたらす、企業の持続的成長への価値
従業員のがん両立支援への取り組みは、単なる福利厚生や慈善活動ではありません。それは、企業の根幹を成す人材と組織文化に投資し、未来に向けた持続的な成長基盤を築くための、極めて重要な経営戦略です。
社会的責任(CSR)の遂行
「従業員の生命と健康を守る」という企業の基本的な責任を果たすことに加え、今や2人に1人ががんを経験する時代において、がんサバイバーの就労支援は重要な社会課題です。この課題解決に積極的に取り組むことは、地域社会の一員としての企業の使命を果たすこと(コーポレート・シチズンシップ)に直結します。これは、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」や目標8「働きがいも経済成長も」にも貢献する活動であり、企業の社会的存在価値を高めます。
企業イメージ・ブランド力の向上
消費者が製品やサービスを選ぶ際、その企業の姿勢や価値観を重視する傾向は年々強まっています。従業員の困難に寄り添い、大切にする企業文化は、「人を大切にする信頼できる会社」として社外に伝わります。このようなポジティブな評判は、メディアや口コミを通じて広がり、顧客や取引先からの信頼を醸成し、他社との明確な差別化要因となって企業のブランドイメージを大きく向上させます。
従業員のエンゲージメント向上
自分や同僚が万が一がんと診断された時、「この会社なら、治療をしながらでも安心して働き続けられる」という信頼感と心理的安全性は、従業員のエンゲージメント(仕事への熱意や貢献意欲)を飛躍的に高めます。会社が困難な状況にある社員を見捨てないという姿勢を具体的に示すことで、従業員は自社への誇りと帰属意識を深め、組織全体の一体感と士気の向上に繋がります。
人材の確保と定着
経験とスキルを積んだ従業員の離職は、企業にとって計り知れない損失です。治療を理由とした離職を防ぎ、働き続けられる環境を整備することは、貴重な人材の流出を食い止めるための効果的なリスクマネジメントです。さらに、「社員の健康とキャリアを長期的に支える会社」であることは、就職・転職市場において強力なアピールポイントとなり、優秀な人材を引きつけ、採用競争力を高めることにも繋がります。
健康経営の推進
がんという身近な病気への支援は、組織内に「健康」について考えるきっかけを与え、従業員一人ひとりの健康意識を自然に高めます。検診の重要性や生活習慣への関心が高まることで、組織全体の生産性向上や医療費の抑制にも貢献します。これは、経済産業省が推進する「健康経営」の理念を実践する、非常に具体的で説得力のある取り組みとなります。(※「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です。)
ダイバーシティ&インクルージョンの推進
がんの治療経験は、その人に独自の視点、困難を乗り越えた強さ、そして深い共感力をもたらします。このような多様な経験を持つ人材が、その能力を最大限に発揮できるインクルーシブな職場環境は、組織内の同質性を打破し、新たなアイデアやイノベーションを生み出す土壌となります。がんサバイバーを含む全ての従業員が公正に扱われ、尊重される職場こそが、変化の激しい時代を勝ち抜くための持続的な成長の原動力となるのです。
今後の活動予定
がんとともに、自分らしく働き、暮らせる社会を新潟から。
私たちは、がんという病を経験した方々(がんサバイバー)が、治療と仕事、そして自分らしい生活を諦めることなく、安心して暮らせる社会の実現を目指しています。個人のエンパワーメントから、企業・地域との共創まで、多角的なアプローチで「がんとの共生」を新潟の地に根付かせていきます。
がんサバイバーへの就労支援
- 一人ひとりの「働きたい」に寄り添う
がんは「長く付き合う病」へと変化しており、私たちは治療と仕事の両立や新たなキャリアを願う方々へ、きめ細やかなサポートを提供します。専門のキャリアコンサルタントによる個別相談では、治療状況や価値観の変化などを丁寧に伺い、その人らしいキャリアプランを共に描きます。さらに、復職・再就職支援プログラムでは、書類添削や面接対策、企業との調整までをサポートするほか、仲間と交流できるグループワークを通じて心理的な孤立も防ぎます。


企業向けコンサルティング
- 企業の成長戦略としての「両立支援」
従業員のがん罹患は、今やどの企業にとっても経営課題です。私たちは、従業員が安心して働き続けられる環境づくりを企業の持続的成長に繋がる「人材戦略」と位置づけ、柔軟な休暇制度や在宅勤務といった「制度の構築」から、管理職研修などを通じた「お互い様と言える風土醸成」までを専門的に支援します。こうした両立支援の充実は、従業員のエンゲージメントを高め、優秀な人材の確保・定着に繋がるだけでなく、企業価値をも高め、競争力を強化します。
イベント・セミナーの開催
- 繋がり、学び、力を得る場
当事者、ご家族、企業が一人で悩みを抱え込まないよう、繋がり、学び合える多様な場を創出します。具体的には、同じ経験を持つ仲間と不安や思いを共有し合う「交流会(ピアサポート)」を定期的に開催し、明日への活力を得られる場を提供します。あわせて、治療と仕事の両立に役立つ公的制度の活用法や心のセルフケアなど、専門家を招いた実践的な「テーマ別セミナー」も開催します。


会員企業間の連携促進
- 課題解決で繋がるビジネスコミュニティ
本事業に賛同いただく企業間のネットワークを構築し、両立支援のノウハウ共有やビジネスマッチングの機会を創出します。この連携による企業の持続的成長が、がんサバイバーの安定した雇用に繋がる好循環を目指します。
地域連携による共生モデルの構築
- にいがたキャンサーパス(仮称)
がんサバイバーとそのご家族が、治療中も治療後も地域社会との繋がりを感じながら安心して暮らせるよう、地域ぐるみで支える革新的な仕組みとして「にいがたキャンサーパス(仮称)」を構築します。地域の飲食店や美容室などにご協力いただき、パスを提示することで特別なサービスを受けられるようにします。これは、サバイバーの負担を軽減するだけでなく、協力店にとっても新たな顧客開拓や社会貢献に繋がる「三方よし」の取り組みです。


寄付型商品の企画・開発
- 共感の輪を広げる「応援消費」
当法人の活動を安定的・継続的に行うため、会員企業様と連携し、新たな財源を確保する仕組みとして寄付型商品を企画・開発します。「この商品を買うことが、がんサバイバーの応援に繋がる」というストーリーをのせ、消費者は日々の買い物を通じて気軽に社会貢献でき、企業は売上向上と社会貢献を両立できます。この取り組みを通じ、がんとの共生社会への共感の輪を新潟全体に広げていきます。

白井 大志
一般社団法人がんキャリア社会連携センター
理事長
ご挨拶
当法人は、理事長である白井大志の現在も続く闘病を原点としています。
2022年11月に希少がんと診断された白井は、今なお続く治療生活の中で、社会復帰への展望が何度も揺らぐ厳しい現実に直面しました。心身ともに疲弊し、一度は治療への専念も考えましたが、創設メンバーでもある友人たちの温かい共感と「一緒に活動しよう」という言葉が、再び前へと突き動かしてくれました。自身の痛みや葛藤、孤独、そして希望のすべてを、同じ境遇にいる方々の支えに変えたい。その一心で、2025年9月2日に「一般社団法人がんキャリア社会連携センター」を設立し、「がんサバイバーによる、がんサバイバーとご家族のための支援」という新たな挑戦を始めました。がんを経験した方々が、その能力を最大限に発揮し、社会の貴重な担い手として輝き続ける未来を目指します。
お知らせ
ご入会を心より
お待ちしております
まだ生まれたばかりの小さな団体ですが、この志を共有し、活動の第一歩から共に歩んでくださる皆様のご参加を、心よりお待ちしております。













